革ジャンに最高のメンテを

T.M様(長崎県)

【クリーニング前】
【クリーニング後】

【ご依頼品】
・GIANNI VALENTINO(ジャンニバレンチノ)製レザージャケット

【ご要望】
・革質劣化の回復。特に左後肩廻りの著しい劣化が気になる

【初検品】
・銀面(革表面)の劣化が激しく、指で軽く擦っただけでボロボロと剥がれる状況

【対応】
・お客様には大変恐縮ではありますが、事情をご説明差し上げたうえで、クリーニングはお断りさせて頂きました。
劣化の激しい製品は、クリーニング工程時に加わる「水圧・風圧・揉み」等が、「2次破損の恐れ」や「予見できない変質」等が生じる可能性が非常に高いからです。お客様とお話しをしている中で感じ取れる「製品への強い愛着度」等を考慮すると、リスクは回避するべきと判断いたしました。
・今回はクリーニングではなく修理対応が理想とご提案させて頂きました。著しく劣化しているパーツ(後肩廻り)を新しい革へ付け替える内容になります。

【修理詳細】
・お客様が気になされているパーツは左後肩廻りの革劣化であります。
新しい革を用いてのパーツ交換や当て革補強(パッチワーク)等をする際、補修する位置によっては非常に目立ってしまいデザインが崩れる可能性が挙げられます。
不幸中の幸いと言えばよいのか、製品形状を確認したところ、肩廻り(前、肩山)に「当て革が施されたデザイン」で、後身だけが一枚革になっていました。他パーツと同様のデザイン作成が可能と判断いたしました。
この手の修理内容で作業担当者を悩ませるのが、ご依頼品に近い革質(質感・色合い等)を探しだすことです。レザー製品の特性(経年変化)による色ムラ等もあり、正確にはまったく同じ革質を取り寄せる事は困難です。当社にてストックしてある革の中から、ご依頼品の革質(雰囲気)に一番近い素材を選び、対応させていただきました。

【仕上がり】
ご依頼品と同じ羊革(シープ)を用いてはおりますが、銀面の仕上げ方に浅い凹凸感があり多少なりとも表情に違いはあります。但し、補修箇所を左右対称にすればデザインが崩れないので、右後肩も同様の施術対応を致しました。補修に用いたパーツが、数年後いい味を出し、他革質と馴染んでいくことを願うばかりです。

【追伸】
㈱カドヤ本社(東京本店)ビル内に縫製工場があるのをご存知でしょうか?
修理に限らず、特にライダース等のオーダーメイド、レディーメイド(既製品)、そしてカスタム等を請け負っているのが、「HEAD FACTORY(ヘッドファクトリー)」になります。
ベテランと若手の職人が絶妙のバランスで在籍しております。ベテランの技と若手職人の熱意。双方がお互いに足りないものを補い、より良い製品作りを目指しています。妥協を許さないモノ作りの環境が、常に工場内に張りつめています。
そこで従事する職人達のブログが開設されました。
「日々の奮闘」や「製品及び縫製などに関するディープ話」等々が垣間見れるかと思われます。是非チェックしてみては如何でしょうか?

HEAD FACTORY BLOG : http://kadoya1935hf.blog25.fc2.com/


コメント

ジャケット無事着荷しております。 違和感も無く良い仕上がりで満足です。 出来栄えだけでなくメールでの提案、迅速な連絡など手際も垢抜けていて流石は天下のカドヤです。発送の箱が大きいところもいいですねえ。

エージングの味の出た革の表情は良いものですが、それも余り度を越しボロボロになると品がなくなります。
適切なリペアによって銘品の品位を保ちつつ後世に継承していくこの種のサービスはもっと世に知られるべきでしょう。

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